究極のリーダーシップとは?

リーダーシップとは、迷える子羊を導く狼の領域と言われています。 しかし、なぜ私たちはリーダーシップを考える必要があるのでしょうか? それは、仕事を作り出すためです。

羊飼いは羊のために牧草を食べさせ、狼から羊を守ります。狼は、自分自身を否定して羊を守ります。そして、羊飼いは、牧草を作り出す仕事をします。牧草を見つけることができなければ、羊を養うことはできません。

同様に、私たちはお客様に価値という餌を食べさせ、彼らからお金を受け取るために仕事を作り出す必要があります。しかし、羊は逃げ、犬は立ちすくみ、狼は戦います。私たちは「人戦略家」となり、非暴力かつ非服従の方法で前進する必要があります。

私たちは壁にぶつかったときに乗り越える方法を学ぶ必要があります。これが真のリーダーシップです。組織のメンバーが自発的かつ能動的に楽しみながら仕事能力を最大限に発揮するためのマニフェストを、私たちは紹介しています。リーダーシップは、一人だけではできません。チーム全体が、目標に向かって協力し、支援し、励まし合うことが必要です。

・羊:逃げる

・犬コーチング:立ちすくむ

・狼コーチング:戦う

・人戦略家:

壁にぶつかったときの乗り越え方を教えられるための組織メンバーが自発能動的に楽しみながら仕事能力を120%開花させる為のマニフェストをご紹介します。

[リーダーは強さを手に入れる為に強さを放棄しなければならない。]

 いきなり唐突ですが、あなたは「誰も自分の言うことを聞いてくれないし、誰も自分の真意を汲み取ってくれない。」という想いに駆られた事はありませんか?

リーダーシップポジションを任された経験のある人ならば、誰もが一度はこのような悩みを強く抱いた事があるはずです。

実はその元凶はあなたとあなたが育った環境に原因があります。何故なら日本の教育は、リーダーシップを発揮するにはマイナスの要因しか生み出さないように仕組まれているからです。

これは学校や塾や予備校などのあらゆる教育機関が、生徒が教師とって従順なヒツジになるように育成される事を目的に作られているからです。

教師、部活のコーチ、監督などの管理者達は、ヒツジを監視するイヌとして君臨します。基本的にイヌに逆らう事は許されません!逆らえば不良や、非行や、虞犯というレッテルを貼られます。内申書などのあらゆる評価査定で進学や就職の道をコントロールができ、従順なヒツジでなければ良い評価を貰えません。

骨の髄まで従順な純粋真っ直ぐ君、真っ直ぐちゃんのヒツジが量産されて社会に放り出されます。ヒツジとして従順に耐えて優秀なヒツジに成長すれば、ある時ボス犬からあなたはイヌとして昇格されます。これが日本のエリートの道なのです。イヌに昇格できないなら、ボス羊として生き残る事ができます。これが中間管理職です。イヌから叱られ、と下位のヒツジ集団から突き上げられます。イヌに昇格できても上手くヒツジ集団をコントロールできないと無能と見なされ、ボス羊に降格されます。よってイヌ達は降格したくない為に、ヒツジ達を徹底的に管理してこき使います。イヌがヒツジにパワハラなどの行為で偉そうになるのは構造上避け難く仕方がないのです。

この構造から抜け出して自由になる方法がたった一つだけあります。ヒツジとして群れることから抜け出し、イヌとして出世の不安に怯えながらヒツジを監視する毎日から飛び出す人生を歩むにはどうしたら良いのでしょうか? その答えは「野生のオオカミ」になる事です。あなたはオオカミになるしかありません。

オオカミはヒツジやイヌとは比べものにならないくらい優秀です。誰から命令されなくても、監視されなくても、自発的に、能動的に、積極的に働きます。自分で仕事を作り出していく能力です。そしてオオカミは自分で自分を管理できる為に、自由を満喫します。

ただし、オオカミになるには絶対に守らなければならない掟があります。それは「被害者意識を決して持ってはならない!」という厳格な掟です。被害者意識を持てば、直ちにイヌに成り下がります。victimの意識だけはオオカミにとって一番の大敵です。

更に究極系のポジションがあります。その誰の命令も拒んで自ら動くオオカミ達に「この人の為ならもっと動きたい!」と思わせる存在になる事です。オオカミ達は超優秀な為に尊厳も高く、基本的に偉そうに命令される事を極端に嫌がります。だからこそ、この超優秀でプライドも人一倍高いオオカミ達から絶対に信頼され、あらゆる信用を勝ち取り、自分の為に喜んでオオカミ達に動いてもらう特別な能力が必要になります。

それこそが「リーダーシップの能力」なのです。

では、その超優秀なオオカミ達に絶大に信頼され、「この人の為なら、、、!」と自由自在に能力を出し切って働いてもらうには何が一番大切なのでしょうか?

それは、あなた自身が「彼らの幸福に向かって自らを行動させる者!」に変化しなくてはなりません。このような者を「Giver(与える者)」と呼びます。

そして超優秀なオオカミ達を動かす為に、あなたは絶対にやってはならない事があります。それが、能力主義(成果主義、結果主義、点数主義など偏差値教育特有の能力偏重主義)に陥ってはならないという事です。

オオカミ達は超優秀です。それ故に「能ある鷹は爪を隠す」という事も知っています。信頼できる者の為にしかその能力を発揮しようとしません。能力ある者達を能力で動かし、自分の為に働かせる事は決してできない事をここで強く肝に銘じる事です。「能力で能力を動かす事」は『火で火を消そう!』とする事と全く同じなのです。能力を動かせる存在とはただ一つだけです。それが「倫理的人格」です。

ちなみに、この「倫理的人格を作る実践習慣行動」をエトスと、ここでは呼んでおきます。また、先程の能力主義をロゴスとここでは呼びます。

ところで、人事の人選に関してほとんどの日本人はロゴスに陥りがちです。資本の競争を前提とする資本主義経済世界においては、会社では売り上げだけを追い求めがちです。その為に手段を選ばなくなる事もしばしば、しかも必ずおきます。そして被雇用者は相手を罠に嵌めるように買わせて、強制的に売り上げを作り、お客様にしていくようになります。そのような半ば詐欺の様な商法でも、業績の結果として認められてしまう傾向があります。

これが成果主義の罠です。人選も人事部に任せきりで、本当に会社にとって有益な人材をリーダー達は見抜く機会を逃す傾向にあります。人事部にいる社員は、自分のライバルになりそうな人材をことごとく排除しようとします。何故なら自分の地位やポジションを安泰させようとするからです。

リーダーが能力評価に偏重されてしまった成果主義で人材を見始めると、超短期的には利益が上がったような結果になりますが、すぐにその後、必ず組織は崩壊していきます。市場から信用されない行動を社員や従業員やスタッフがとり、顧客を裏切って自分の目先の業績に繋がる利益のみを追って行動をし、信頼されなくなるからです。

「人の能力だけで絶対に人選をしてはならない!能力や業績の結果だけしか見ない者は、必ず部下の裏切りにあい、組織内部から反乱分子の誕生によって滅ぼされるであろう。」

歴史上の成功してきた古今東西のあらゆるリーダー達もこの事を最も強調しています。古代ギリシャの哲人達の書物や、東洋では古くから中国の論語の中でも同じ事が言われてきました。

よく歴史上の偉人達を描く漫画や映画やアニメやドラマでは、革新的なリーダーは身分問わずに能力だけで人選をしたように描かれますが、彼らが目をつけた能力と現代日本人の想像する能力は全く正反対と言ってもいいくらいのやり方なのです。真逆と言って過言ではないくらい、単純な成果能力主義では組織メンバーを人選していません。特に側近の人選とあれば、そんな単純で稚拙なものでは選んでいません。彼らが人選の時に最も重要視した能力とは「倫理的人格能力」のことなのです。

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