なぜコモディティ化は価格破壊と企業倒産を招くのか?

目次

コモディティ化とは?

コモディティとは、市場にあふれる商品です。どこでも買っても良い商品です。

トイレットペーパーがコモディティ化された例です。

  • 差別化しにくい
  • 安い方を買う

良い商品を作ろうとしても、見向きはされなくなります。

コモディティ化を脱するには?

コモディティ化を考える前に3つの考え方があります。
MBAのマーケティングの授業で学べる「プロダクトアウト」や「マーケットイン」いんは限界があります。

  • プロダクトアウト
  • マーケットイン
  • コンテンツメイキング

①良い商品を作れば売れるプロダクトアウトの誤解

良い商品を作ってもマーケットには受け入れられることはありません。
どちらかいうと迷走しがちです。

他社よりも優れた商品を作る今までにない独自の商品を作る
高機能
多機能
低価格
量が多い
金メッキなどの塗装
独特の形状
折りたたみスマートフォン
オールインワン機能

自分たちが良いと思ったこともマーケット(市場)で必ず受け入れられることはありません。

認知してもらうまでに期間が必要だからです。

②市場の声に合わせれば、商品は売れるマーケットインの誤解

マーケットインは市場のお客さんのニーズやウォンツを集めていく方法です。

マーケットインに失敗したのが90年代のSONYです。アンケートの調査結果を聞いたところ失敗しました。

ニーズ(どんなものが必要か?)ウォンツ(どんなものが欲しいのか?)
音質が悪い
重量が重い
リモコンが操作しにくい
おしゃれなデザイン
人とは違う個性がほしい
カラーバリエーションがほしい

これらの要望をすべて聞いた結果、複雑な製品が出来てしまいました。

③マーケットのフローに乗せていくコンテンツメイキング

マーケットの流れを読みながら、方向性を決めていく。

マーケット(市場)を読むにはリサーチをすることです。

  • マーケット(市場)の流れを読む
  • 業界の流れを読む
  • 競合・ライバルの流れを読む
  • 自社・自分の商品が顧客から評価されている流れを読む

コンテンツメイキングについては次の章で解説します。

コンテンツメイキングでコンセプトを作り込む

コンテンツとは、コンセプトや設計思想のことを差します。

「Simple is Best」多機能でも実際に使う機能は絞られる

多機能で複雑なものは長期的に使いません。
人は複雑な動作を嫌うので、7つまでしか認知できません。

レンジも洗濯機も多機能になっても使う機能は絞られてきます。

レンジの場合

  • 温め機能
  • オーブン機能
  • スチームオーブン機能

洗濯機の場合

  • 洗濯機能
  • 洗濯のバージョンを選べる
  • 風呂の水を洗濯に使える

思想設計を売り物にしたAppleのiPod

スティーブ・ジョブズは、コンセプトの中心に「シンプルさ」を求めました。
「シンプルだからこそ仕事で利用しやすく、あらゆる年代層にも受け入れられやすい」という考え方に基づいています。

AppleのiPodはSONY製品をコピーして改善してオリジナルを作る

SONYのウォークマンの「音楽を “持ち歩く”」をコンセプトに立ち戻りました。それまでのウォークマンは複雑で多機能になっていました。

そこで2つの製品を元にコピーして改善してブラッシュアップをしたのです。

  • SONYのウォークマン
  • SONYの音楽配信ソフトのMora

そして、「シンプルさ」、「使いやすさ」、「洗練さ」の設計思想を元にSONYの機能を徹底的に削減しました。

設計思想に組み入れたこと

外でユーザーが音楽を聞く際に「ユーザーが製品を使用してどう感じるか」を考えた結果、次のことが導き出されました。
マーケットのフローの流れです。

  • ポケットの中でも操作ができる
  • 直感的に操作できる
  • たくさんの曲が入る
  • 洗練したデザイン

削減したこと

設計思想から離れることはて徹底して削減しました。

  • mp3を音源にして音質を犠牲にする
  • ボタン数を削減する
  • コピーガード機能
  • HDDに音楽を入れる
  • 録音機能(パソコンで音楽を取り込んでiPodに転送する)

コンテンツメイキングからスタートする

コンテンツメイキングは別の記事でも書きます。書いたらお知らせしますので、メルマガにご登録ください。

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